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アジアの現代文芸の翻訳出版

インド

出版年月日 1991年2月17日

崩れる壁

著者
:ウペンドラナート・アシュク 著
翻訳者
:高橋明 監修、三木雄一郎 訳
ジャンル
原作出版年代
総頁数
:459

本書はパンジャーブの下層中産階級の青年チェータンを主人公とする、未完の大河小説の第1編です。主人公の苦難と悲劇の時代が描かれ、そこには彼の結婚に始まり妻への愛が満たされないまま不幸な結末を迎えるまでの事件が繰り広げられています。カースト社会のなかで悩み、苦しみ、挑戦するチェータンの姿は、若き日の著者自身の姿です。作品の中の何気ないエピソードのひとつひとつが、想像からのものでなく、著者が身近な人々の間で実際に見聞したものを下敷きにしています。全体で7編に及ぶ連作は欧米各国語に翻訳出版され、幅広い読者を獲得しており、ヒンディー・リアリズム小説の最高傑作と評されています。